固定ipと動的ipの使い分け

一般家庭でのネット接続ではわざわざ固定ipアドレスを用意する必要はなく、動的ipでもとくに問題はありません。しかし企業でネットを使うとなるとセキュリティの面からも固定ipの取得が必要になってきます。また固定ipを取得することでネットを活用する幅が広がるのも魅力です。

ただNTTのフレッツやocnなどで用意されている法人向けの固定ipは動的ipに比べてどうしても料金が高くなりますし、問題なくネット環境を維持するためには管理やある程度ネットに関する知識が必要になります。
そうした負担を少しでも減らしたい場合には固定ipと動的ipプランを使い分けるという方法もあります。

セキュリティを重視したい、または固定ipのメリットを活用したい回線には固定ipを利用し、とくにそれほど厳密な管理を必要としない場合には動的ipを使うといった活用方法も可能です。

具体的には社内ネットワークのために用意した自前のサーバーやプリンターには固定ipを活用し、社員が使用するパソコンには動的ipアドレスを使用するといった選択肢があります。
いわば回線管理のスリム化といったところで、ipアドレスを管理する手間をできるだけ減らすことで最小限のコストで固定ipのメリットを最大限に引き出すことができます。

固定ipにはVPNの構築による安全な社内ネットワークの構築や、パソコンの遠隔操作が可能になるといったメリットがあります。
ですからこうしたメリットが必要なパソコンやサーバーには固定ipを確保し、データの打ち込みや情報収集、メールなどに使用するパソコンには動的ipを割り当てる。こうした使い分けをうまく行うことが重要になってくるでしょう。
逆に本来なら固定ipにするべき回線を動的ipにしてしまうことでセキュリティ面に不安を抱えてしまったり、外出先から社内システムに連絡を取るときにスムーズにできなくなってしまうといった問題点もあるので注意したいところです。
きちんと回線ごとの使用環境をよく踏まえたうえで取捨選択することが求められます。